当たり前のことかも。子どもの個性を見つけて、才能にしていくステップ

子どもの個性や才能を見つけることは、親御さんにとって喜びであり、大きな責任でもあります。

個性を見つけて、それらをどう育んでいくかは、その子の将来に大きな影響を与えることは言うまでもありません。

ただ、いつも一緒にいる親御さんだからこそ、お子さんの個性の表れに気づきにくかったり、客観的にその個性が何の才能に繋がっていくのか見出すことは逆に難しいかもしれません。

本記事では、子どもの個性を見つけ、それを社会で発揮できる才能として育てていくためのポイントを、世界の教育先進国で取り組まれている例をもとにご紹介していきます。

子どもの個性の見つけ方、それは、観察する尋ねる、様々な新しい機会を与える、主にこの3つを実践しましょう。


まずは、子どもの自然体での状態や遊び方の傾向をじっくり観察してみてください。

何を選んでいるか、与えられた状況でどのようなパターンで振る舞っているかがわかります

本能的な興味の対象がわかり、子どもの知性や好奇心が何によって刺激されているか、また自然体でどんな能力がどんな形で遊びに反映されているのかが見えてきます。

できれば1日中、異なる場所での子どもの言動を注意深く観察することがベストです。

それが難しい場合は、子どもの行動や興味について身近な第三者にも聞いてみてください。親に見せない意外な一面もわかります。

観察

観察のポイントは以下の3つです。

  • 思慮深く慎重なのか、劇的で感情的なのかなど遊び方の傾向を見る
  • 子どもがやっていること同士の関連性に注目し、社会とのつながりにおいては、どう発展しそうかを考えてみる
  • 子どもが違った環境でどう遊び方が変化するか、また他の子どもたちとどのように遊んでいるかのパターンを見つけてみる

観察する時には、子どもが注目していることが意味のないものだとは決めないようにしましょう


次に、尋ねるです。

子どもたちは、特定の時期に、特定の分野に興味を持つことがあります。

同じ家庭で育った兄弟姉妹でも、双子でさえも全く異なる性格や趣味を持っていることがありますよね。

尋ねることは、とてもシンプルで基本的な方法ですが、とても重要です。

子どもとおしゃべりをして、何を学びたいか、何を知りたいかを尋ねてみてください。

子どもは、自分の才能を自然とよく理解していて、純粋に学びたいことをリクエストしているはずです。

それを表現する機会を与えることが大切です。

子どもは何がしたいか、何を学びたいか、うまく言葉で表現できないかもしれませんが、何か特定の活動を楽しんでいる場合は、子どもたちの個性や将来発揮される才能を示していることが多いのです。

やりたいと言ったことをすぐにやめてしまったり飽きたりする場合には、ルールや約束事を作ったりして取り組む機会を拒否しないようにしましょう。


さまざまな活動に参加させると、個性の表れやすでしょう。

子どもがさまざまな状況でどのように振る舞うかを見ることができるだけでなく、子どもの興味が新しい環境で何に向いているかも見ることができます。

スポーツ、アート活動、研究活動など、子どもをさまざまなタイプの活動に参加させてみてください。

子どもに活動を提案し、参加を拒否される場合にはその活動を再考し、何に拒否感があるのか確認してみてください。

その原因がわかれば、その要素の少ない活動を探したり、子どもが何に不安を感じているかも把握することができます。

いろいろな活動に参加すると、他の異なる文化、社会背景や経済レベルの仲間と触れ合うことができるため、自分への認識を深めたり、他者を受け入れる準備をしていきます

多様性を身近に感じ、受容力を持つことは心身の成長にとって、とても重要なプロセスです。

近所をドライブして寄り道し、新しい植物を見つけたり、近所の子どもたちの輪に入って遊ぶことでさえも、大切な機会です。

子どもが遊びの中で自律性を感じることができる環境か、負担がかからないか、注意が散漫とならない環境かを確認しましょう。

特に、幼い子どもたちは、活動の間隔を空けて少しずつ試してみることが重要です。

もし、必要に迫られて、指示やガイダンスをする場合には、穏やかで均等なトーンで伝えるようにしましょう。

子どもたちはより指示や言葉の内容に集中できるようになります。

新しい機会

また、上記の3つに加えて「時間をかける」ことも重要です。


子どもたちは、新しい経験に対して、膝反射的な反応で素早く好き嫌いを決めることがあります。

まだ感情の調整が発達段階なので、子どもが新しい活動に取り組むのを拒んでいる場合などは、しっかり試してみるように話しかけてみてください。数日または数週間程度かかることはもちろんあります。

落ち着く時間や自分の興味を吟味する時間を持つことも大切です。

ただし、子どもが強い嫌悪感を持っている場合や拒否し続ける場合には、無理に強制しないでください。

将来的に、またチャレンジしたい気持ちが芽生えてくるタイミングを待つことも大切です。

子どもの個性を見つけたら、それをどう伸ばしていくかは親御さんにとって大きな課題です。

ここでは、見つけた個性を育て、伸ばしていくための具体的な方法に焦点を当ててご紹介します。


何よりも、まずは、子どもの興味や才能に対して積極的な関心を持つことです。

そして、それを子どもと共有する時間を設けましょう。

例えば、子どもが絵を描くのが好きなら、子どもが描いた絵の背景や思いを聞いてみる、似たような作風の歴史的な画家がいないか調べてみるなどです。

子どもが宇宙に興味を持っているなら、一緒に旅行先での星座の観測を計画してみて、星座の名前や特徴を学んだり、宇宙に関するドキュメンタリーを一緒に観るなどもいいでしょう。

子どもの興味を共有することで、その分野への理解を深め、子どもとの絆も強まります。


子どもが興味を持つ分野に必要なツールや機会を用意しましょう。

例えば、音楽に興味があれば楽器や楽譜を、科学に興味があれば実験キットや植物の種などを用意することが考えられます。

また、関連する書籍やオンラインリソースへのアクセスも有効です。

適切な道具や資料を手にすることで、子どもは自分の興味を深く探求することができます

子どもが絵画に情熱を示した場合、いろんな種類の絵の具やキャンバス、ブラシセットを提供し、自宅に小さなアートスペースを設けたりするというのもいいでしょう。


子どもの個性を伸ばすためには、家庭内だけでなく、外部の学習機会を積極的に探すことが重要です。

地域のクラブやサークル、工房、教室などに参加させることで、同じ興味を持つ仲間と交流したり専門的な指導を受けたりすることができます

外部の活動は、子どもの社会的スキルや自信を育むだけでなく、興味の幅を広げる機会にもなります。

ロボット製作に夢中になっている子どもに、地元の科学クラブやロボティクスのワークショップへの参加を勧める、同じ興味を持つ仲間との交流や、専門的な知識を学ぶことができるコミュニティに参加することも有用です。


子どもが自分自身で達成可能な目標を設定できるようにサポートしましょう。

目標は小さなものから始め、達成するごとに次第に大きなものへとステップアップしていくことが重要です。

目標達成のプロセスを通じて、子どもは自己効力感を高め、挑戦する楽しさを学びます。

スポーツに興味がある子どもがいれば、例えば、サッカーでのパスの精度を上げる、100メートル走のタイムを縮めるなど具体的な目標を立て、達成へのプランを作成するのを手伝い、見守りましょう。


子どもが新しいことに挑戦する時、失敗や、思うようにいかないことは避けられない部分です。

失敗や、できなかったことに注目するのではなく、そこから学べる点を見つけ、次の挑戦に生かすことが重要です。

チャレンジする勇気を持つことが、子どもの成長には欠かせません。

子どもが新しい楽器に挑戦していて、上手くいかない時、「大事なのは挑戦したことだし、諦めずに続けるとまた何か見えてくるかもね」と励ますなど、失敗を経験の一部として受け入れ、試行錯誤する過程を楽しむ姿勢を育みましょう

失敗

子どもが尊敬する人物や、同じ分野で成功しているロールモデルを見つけることも有効です。

社会人やドキュメンタリーの中の登場人物でも構いません。メンターやロールモデルは、子どもに新たな視点を提供し、モチベーションの向上につながります。

可能であれば、直接的な指導やアドバイスを受ける機会を設けるとより効果的です。

科学に熱心な子どもに対して、地元の大学や研究所で活動する科学者との面会を手配する、科学系のイベントや講演会に連れて行き、現場で活躍する人々から直接話を聞く機会を提供するなどが有用です。

親が直接教えられることに限界があるということも認識しましょう。

子どもの個性を見つけてその個性を伸ばすことは、粘り強いサポートと関心、子どもを少し離れて見てみるという行動、適切な機会を提供していくことが重要となります。

子どもが自分の興味や才能を最大限に発揮できるよう、親御さんとして積極的に関わり、支援することが大切です。

子どもの個性を伸ばす過程は、子ども自身の成長だけでなく、親御さんにとっても貴重な経験となりますよね。