子どものスクリーンタイムのサポート方法を専門家が解説
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子どものスクリーンタイムどうする?サポート方法を専門家が解説

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スマホの画面やゲーム、タブレットなど、子供が画面に向かう姿にモヤモヤしたり不安や焦りを感じることのある保護者の方は多いのではないでしょうか。

画面に夢中で家族との会話や宿題が後回しになったり、よく眠れない、すっきり起きられないといった困り事が出てしまうこともありますよね。

この記事では、特にギフテッドのお子さんのスクリーンタイムについて、お子さんの気持ちを理解しながら、より快適で健康的な生活を目指すためのアイデアを専門家がご紹介します。

単に時間を減らしたり利用を制限すること以外に、どんな方法で子どものスクリーンタイムを管理いけばいいのか、注意点などについても解説します。

この記事を書いた専門家

山崎

子どもたちにとってのスクリーンタイムの魅力

大人である私たちもスマホやPCを使うことで気分転換や情報収集、買い物や趣味など様々な体験をしています。

それは子どもたちも同様であり、特にギフテッドの子どもたちは、現実世界で満たされないものをデジタル世界から得ていたり、スクリーンタイムがストレスや悩みに対処する手段の一つとなっていることも多いです。

スクリーンタイムが長時間にわたっている場合、お子さんがスクリーンタイムから何を得ているかを知ることは、対策を考える上で大切なステップです。

まずは、お子さんがどんなことにデバイスを使っているか、どのような気持ちや理由があって(どんなことが楽しくて/どんなストレスがあって)使っているかなどを知っていく必要があるでしょう。

以下に例を挙げてみます。

1. 興味や好奇心を好きなだけ探求できる

学校の授業や身の回りの人への質問では満たされない「もっと深く知りたい」という欲求を、デジタルデバイスを使うことで満たしたり、さらに面白い知識や刺激と出会うことができます。

2. 創造性を発揮しやすい

プログラミングやデジタルイラスト、作曲ソフトなどの便利なツールによって頭に思い描いた複雑な事柄を実現しやすい側面もあるでしょう。

3. 安心感、居場所感を得られる

ネット上の様々なコミュニティに触れたり同じゲームで人と出会うことなどを通して、自分と同じような興味や趣味を持つ仲間、知的に対等だと感じられる相手と交流することができます。

4. 自己効力感を得られる

自分で何をするか何を見るかを自由に選択できるスクリーンの世界は、日常生活での同調圧力や指示に従うストレスから離れて自分らしく振る舞える場になり得ます。

特にルールのはっきりしているゲームの世界は予測不能な現実世界と異なり安心できる場合もあるでしょう。

5. クールダウンできる

常に頭の中で思考が渦巻いたり様々な刺激を受け取っている子どもにとって、スクリーン内で一つのことに没頭することを通して落ち着けたり心のバランスをとっていることもあります。

6. 暇がつぶせる

親御さんが忙しくて構ってもらえない時、その場で待っていなければいけない時間や静かにしていなければいけない時などに、暇をつぶす方法としてデジタルデバイスを使っていることも多いでしょう。 

単にスクリーンタイムを減らそうとするだけではお子さんの心が追い込まれてしまったり楽しみやストレス対処法が減ってしまうことが考えられます。

必ずしもデジタルデバイスに頼らなくてもお子さんが必要としている体験が得られるようにしてあげられるといいですね。

オフラインの場でも興味や好奇心、創造性を満たせたり、安心感や自己効力感を得られたり、クールダウンや暇をつぶす行動の選択肢があることを知り、体験できると、デバイスを手に取る以外の選択肢が出てくるのではないかと思います。 

デジタルデバイスに夢中になりやすい理由

上記のようにスクリーンタイムでは様々な体験が手軽に得られるだけでなく、ゲームやSNS、デジタルコンテンツの仕組みは大人も子どもも夢中になってしまいやすいようにできています。

スクリーン上では、レベルアップや勝利、好みの情報、他者からのリアクションなどの「ごほうび」が次々と提供され、そのような時に脳では快楽物質であるドーパミンが分泌されます。

アプリやゲーム、SNSのシステムは人がどのような「ごほうび」に弱いかを研究して作られているため、どんどん夢中になってしまうのです。

また、そもそも日常生活の多くの場面でデジタルデバイスの使用が求められることによる影響もあるでしょう。

調べ学習や宿題をするにもスクリーンを見る必要があるなど、子どもたちにとってもデジタルデバイスに触れることは生活の一部になっていると言えます。

スクリーンタイムの何が問題?

スクリーンタイムから得られるものもある一方で、使い方によっては心身に悪影響が出てしまう恐れもあります。

例えば以下のようなことが起こっている場合、ケアやサポートが必要だと言えるでしょう。

生活への支障(生活リズムや過ごし方の変化など)

スクリーンに夢中になるあまり、睡眠や食事をとらなくなったりリズムが乱れたり、宿題や家族との会話が後回しになるなど、生活に支障が出てくる可能性があります。

また、デジタルデバイスがないと不安になったりイライラして、落ち着いて生活できなくなってしまう場合もあるでしょう。

特にギフテッドの子どもたちは興味のあることに過集中することがあり、疲れていても脳が覚醒モードから抜け出せなかったり、行動を抑制する実行機能の発達が追い付いておらず、やっていることを自分でやめる難しさが大きいこともあります。

人間関係の不安やトラブル

ネット上のコミュニケーションは匿名であることや、表情や声のトーン、ジェスチャーといった要素が伴わないこともあり、誤解からトラブルが生じたり、孤独感や不安を引き起こすこともあるかもしれません。

また、スクリーンタイムの増加により対面でのコミュニケーションの機会が減った場合、非言語的な表現について学んだり練習する機会も減ってしまうでしょう。

ギフテッドの子どもたちは、過興奮性や正義感の強さといった影響もあり、オンライン上の人間関係に大きく心を揺さぶられたり、強い怒りや傷つきを感じてしまうこともあるかもしれません。

情報過多による疲労

おすすめや関連として表示される情報を次々に追いかけてしまったり、他のことをしながらながら見を続けることなどにより、なかなか脳が休まらず疲労がたまってしまう可能性があります。

特にギフテッドの子どもたちは、知りたい、探求したいという欲求が強く、また、一つ一つの情報を深く処理する傾向もあるため、さらに負荷が大きくなってしまう恐れもあるでしょう。

不適切な情報によるストレス

オンライン上には有益な情報だけでなく、人を傷つける言葉や暴力的なコンテンツなど不適切なものも溢れています。そうした情報に触れてしまうことで、怖い思いをしたり、間違った情報を信じてしまう恐れもあるでしょう。

また、悲しいニュースやショッキングな事件、災害に関する情報なども、子どもにとっては不安を引き起こす要因となることがあります。

ギフテッドの子どもたちは特に、高い感受性により様々な情報を自分のことのように受け止めて共感し、疲れてしまったり深く傷ついてしまうこともあるでしょう。

健康的なスクリーンタイムを保つためのアイデア

まずはお子さんの話を聞いて、現状を知る

初めにお子さんがスクリーンタイムのどんなことを楽しいと思っているか、何をするのが好きかなどについて聞きながら、お子さんがスクリーンタイムから何を得ているのかやどのような気持ちでデバイスを使っているかなどを知れるといいですね。

批判的にならず、お子さんの考えや気持ちをまずはそのまま聞いて受け止めてあげましょう。

話してくれた内容に応じて、お子さんが求めているものをスクリーン以外で満たせるような工夫が考えられるかもしれません。

必要であればその会話の中で、スクリーンタイムの影響でお子さんに起きている変化や心配なことを伝えてみるのもいいと思います。

全てのスクリーンタイムやデジタルデバイスを悪いものとするのではなく、お子さんが上手に活用しているところは認めてあげられるといいでしょう。

スクリーンタイムを減らすことを目標にするのではなく、どうしたらもっと快適に元気に過ごせるかな?といったスタンスで会話ができると、お子さんも会話に参加しやすいのではないかと思います。

オフラインで楽しいことを用意する

スクリーンタイムの他にも刺激的で楽しいことは色々あるんだ!という体験をすることは、デジタルデバイスを使う以外の選択肢を増やすことに繋がると思います。

子どもたちがデジタル世界で得ている楽しさや没頭感、刺激などをオフラインでも得られるような用意があるといいでしょう。

例えば、料理や工作に一緒に取り組んだり、スポーツや水遊びといった体を使う遊び、プラモデルやレゴのようなおもちゃ、図書館での情報収集、動物とのふれあいや釣り、キャンプなどのアウトドア活動もいいかもしれません。

お子さんの興味を一緒に探りながら思いきり楽しめるものを見つける過程でも、新たな発見やチャレンジ、思い出ができそうですね。

お子さんに合ったコミュニティを対面でも探してみるのもいいと思います。ゲームやSNS以外にも楽しいことがあれば、過ごし方の選択肢が広がり心身のバランスもとりやすくなるのではないかと思います。

お子さんを認める声かけを大事にする

デジタル世界だけでなく現実でもお子さんが安心して自分らしくいられるように、お子さんを認める声かけや関わりがあるといいですね。

お子さんの小さな行動や工夫に気付いて、褒めたり感謝を伝えてあげられるといいなと思います。

お子さん自身はもちろんのこと、お子さんの好きなことや興味をもっていることについても、その気持ちを認めてお話しを聞いてあげられるといいですね。

また、お子さんが日頃の生活から達成感を感じられるように、成長やできるようになったことを見つけて伝えたり、家族で少し難しいパズルやボードゲームなどにチャレンジして達成感を共有するのもいいかもしれません。

自らのスクリーンタイム見直しを含め家族全体で取り組む

お子さんだけにスクリーンタイムの改善を求めるのではなく、できれば親御さんを含めご家族全体で一緒に取り組めるといいなと思います。

お子さんだけでなくご家族全体に適用されるルールとして、スクリーンタイムについてのルールを話し合ってみるのもいいですね。

親御さんがルールを守る姿やオフラインでの活動を楽しむ姿、必要に応じて上手にデバイスを活用する姿などをお子さんに見せることで、お子さんがお手本にできるところもあると思います。

ご家族全体で取り組むことで、スクリーンタイムを改善するのは罰のようなものではなく、より快適に過ごしたり健康的にデバイスを活用するためなのだということを共有しやすくなるのではないかと思います。

スクリーンタイムを対話の時間にする

​時にはスクリーンタイムを一人きりの時間にせず、一緒に観て思ったことを話したり、「どう思った?」「どんなところが面白い?」などと会話のきっかけにしてみるのもいいかもしれません。

誰かと一緒に観ることで感情や体験を共有できるだけでなく、情報過多や過集中も防ぎやすくなることと思います。また、普段からスクリーンタイムで会話する習慣があると、オンラインで困ったことや嫌なことがあった時にもお子さんが話題にしやすいかもしれませんね。

個人のスマホやタブレットの代わりに大きな画面でみんなで動画を観たりゲームをしたりすることで、スクリーンタイムを家族の楽しみやコミュニケーションの時間にすることもできるのではないかと思います。

おわりに

まずはお子さんがどんな気持ちでデバイスを手にしているか、何を見て、何を楽しんでいるかを興味をもって聞くところから始められるといいなと思います。

スクリーンタイムの見直しが楽しみを奪う「罰」のようなものにならないよう、より快適に元気に過ごすにはどうしたらいいかな?スクリーンの他にも楽しいことがこんなにあるよ!といったスタンスで、オフラインでも楽しさや安心感を提供してあげられるといいでしょう。

生活に密着したデジタルデバイスとの付き合い方を見直すのはなかなか大変なことだと思います。

お一人で抱え込まず、ご家族でアイデアを出し合ったり、必要に応じて専門家にも相談されながら心地よいバランスを見つけていけるといいなと思います。

子どもたちのスクリーンタイムの設定方法:編集部より

ここでは、スクリーンタイムの設定をご紹介します。iPhoneやiPadでは、「設定」アプリから「スクリーンタイム」をタップして、スクリーンタイムの設定を行うのが基本の流れになります。(※各社の公式ガイダンスをご確認ください。)

お子さんが何歳から使い始めるのか、何歳の段階で、どこまで許可すればいいのかや、利用するアプリ、コンテンツに合わせて、休止時間の指定、特定のアプリへのアクセスの管理、コンテンツとプライバシーの制限などを変更できます。

まず、子供用のApple IDをファミリー共有に追加しましょう。ファミリー共有を活用すると、親御さんのiPhoneやiPadから、子どものデバイスのスクリーンタイムの状況を確認したり、利用時間や使えるアプリ、Webサイトのブロック、購入やアプリ内課金、アプリのインストールの許可、通知の管理などを、まとめて確認することができます。

アプリ内課金や有料サービスへの不意な購入を防ぎたい場合には、Apple IDのパスコードや、専用のスクリーンタイム・パスコードの入力を必須にする設定もおすすめです。

Appleの公式ガイドや、子ども向けの設定例なども参考にしてみてください。

なぜスクリーンタイムを設定するのか、どのデータをどのくらい使えるようにするのか、休止時間はいつにするのかなど、お子さんと一緒に話し合いながらルールを作っていけるとよりいいでしょう。

お子さんの年齢や成長に合わせて設定内容を変更していくこと、また電話など必要な連絡手段については過度なブロックをかけないことなども、信頼関係を保ちつつ安全に活用していくうえで大切な視点だと思います。