ギフテッドのための教育が受けられる学校は?日本の専門スクールも紹介

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「この子には、今の学校の教育が合っていない気がする」
「ギフテッド教育を受けさせたいけれど、日本ではどこに相談すればいいのかわからない」

ギフテッドの子どもを育てる保護者の多くが、こうした思いを一度は抱いたことがあるかもしれません。

この記事では、ギフテッド教育とは何かを整理したうえで、日本で受けられる教育・スクール・専門的支援、さらにアメリカのギフテッド教育との違いまでを解説します。ぜひ最後まで読んでみてください。

ギフテッドとは、知的能力の高さだけを指す言葉ではありません。

論理的思考力や記憶力といった認知能力に加えて、創造性、学習スピード、物事への没入度、興味関心の広がりや深さなどが、同年齢の子どもと比べて際立って高い状態を指します。

ここでとても大切なのは、ギフテッド=何でもそつなくこなせる子、ではないという点です。

多くのギフテッドの子どもは、自分の関心と深く結びついた分野では、時間を忘れるほど集中し、驚くような理解力や発想力を発揮します。

一方で、意味を見いだせない内容や興味のない授業に対しては、強い退屈感や苦痛を感じることがあります。

また、感覚や感情のアンテナが鋭いため、

  • 周囲の音や空気に敏感で疲れやすい
  • 他人の感情を過度に受け取ってしまう
  • 正しさや不公平さに強く反応する

といった側面を併せ持つことも少なくありません。

このように、ギフテッドの特性は高い能力と生きづらさが同時に存在する、凸凹の大きさに悩むこともあります。

さらに、近年注目されているのが、発達障害(ADHD・ASDなど)を併せ持つギフテッド、いわゆる2E(Twice-Exceptional)の子どもたちです。

この場合、高い理解力や思考力が、注意の散りやすさ、感覚過敏、社会的な不器用さといった困難を覆い隠してしまう場合も。

その結果、周りから「できるはずなのになぜできないのか分からない」、「努力不足ではないか」と誤解されたり、本人も自分自身を責めてしまうなどの状況が生じやすく、本来必要な支援に結びつきにくいという課題があります。

ギフテッドを理解するうえで重要なのは、能力の高さだけを見るのではなく、その子がどのように世界を感じ、どこでエネルギーを消耗しているのかに目を向けることです。

才能を伸ばす支援と、生きやすさを支えるサポートを同時に考えることがギフテッド教育では要になります。

ギフテッド教育とは、単に難易度の高い問題を与えたり、学年を飛び越えて先取り学習を進めたりすることではありません。

それだけでは、ギフテッドの子どもが本来持っている思考の深さや創造性を、十分に活かすことはできないからです。

ギフテッド教育の本質は、子ども一人ひとりの能力の偏り、興味の向き、発達のペースに合わせて、学びの環境そのものを調整することにあります。

そのため、ギフテッド教育では次のような点が特に重視されます。

  • 学年や年齢といった枠組みではなく、「どこまで理解しているか」「どのように考えているか」を基準にした学習
  • 子ども自身の興味や疑問を出発点とし、答えを教えられるのではなく、探究していく過程を大切にする授業
  • 正解にたどり着く速さよりも、考え方の筋道や視点の多様さを評価する指導
  • 強い感情やこだわり、対人関係の難しさを含めて支える、情緒面・社会性への専門的サポート

こうした考え方は、「同じ内容を、同じペースで、同じ方法で学ぶ」ことを前提とした、日本の集団一斉授業型の学校教育とは、大きく異なります。

その結果、ギフテッドの子どもは、能力が高いにもかかわらず「授業がつらい」「学校が合わない」と感じてしまうことがあります。

このような状況は、本人の努力不足やわがままではなく、学びの前提が合っていないだけの場合が多いのです。

ギフテッド教育は、子どもを特別扱いするためのものではありません。その子の思考や感じ方に合った形で学びを届けるための、極めて現実的で必要性の高い教育アプローチです。

結論から言うと、日本にはアメリカのような公的なギフテッドスクール制度はほぼ存在しません。

ただし近年、以下のような形で ギフテッド教育的アプローチを提供するスクールやプログラム が増えています。

日本で受けられるギフテッド教育の形式

  • ギフテッド・高能力児向けの民間スクール
  • 個別指導型の専門塾・学習支援
  • オンラインで参加できる探究・大学連携プログラム
  • NPOによる才能発掘・支援イベント

多くは 東京を中心とした都市部 に集中していますが、オンライン対応により、地方在住の子どもも参加可能なケースが増えています。以下の2つの記事で具体的に解説していますのでぜひ合わせてご覧ください。

ギフテッド教育。日本で受けることはできる?具体的な機会もご紹介
ギフテッド教育は日本で受けることはできる?具体的な機会もご紹介 (1)

ギフテッド傾向の子どもが活用できる学びの場・学び方8選

ギフテッド傾向の子どもが活用できる学びの場・学び方8選 (2)

ギフテッド向けの専門スクールは、一般的な学習塾や進学指導を目的とした場とは、設計の考え方そのものが異なります。

目指しているのは、成績向上や受験対策だけではなく、その子が持つ能力や興味が安心して表に出てくる環境をつくることです。

多くのギフテッドスクールや専門スクールでは、次のような特徴が見られます。

  • 大人数で一律に教えるのではなく、少人数制、あるいは完全個別指導が基本
  • 講師がギフテッド教育や発達心理、発達障害や個性に関する理解を持ち、特性を前提に関わっている
  • 学校とは異なる「評価されない」「急かされない」空間として、安心して学べる場を提供
  • 不登校や登校しぶりの状態にある子どもへの対応経験があり、学習面だけでなく生活リズムや心理面にも配慮

こうしたスクールの多くは、”学校の代わり”として機能することを目的としているわけではありません。

むしろ、学校とは別の文脈で、自分の力を試し、興味を深め、自信を取り戻すための場として位置づけられています。

子どもにとって、「ここでは分かってもらえる」「自分の考え方でいていい」と感じられる経験は、その後の学びや社会との関わり方に大きな影響を与えます。

ギフテッドのための専門スクールは、より自由な枠組みの中で、その子のペースに合わせて才能を伸ばしていくための場所として活用していけると良いでしょう。

アメリカでは、多くの州でギフテッド教育が制度として整備されています。

▼ 公立学校内のギフテッドプログラムの特徴(小学校・中学校)

  • 学力・能力に応じたクラス編成(「ギフテッドクラス」やその上の「マグネットクラス」)
  • 大学レベルの授業を受ける機会

一方、日本では、文部科学省が個別最適な学びの制度設計の中でギフテッドの子どもたち向けに学習指導要領を改定する時期は2030年とされており、制度化はこれからです。

ギフテッドを持つ親御さんが自力で情報を集め環境を選ぶなど、試行錯誤をしながら支援方法を組み立てておりご家庭の負担が大きいのが現実です。

「うちの子はギフテッドなのか」
「どんな学び方が合っているのかわからない」

学校以外にギフテッドの子どもの学びの場を探したいと思ったとき、まず大切なのは、主に以下の3点です。

  • 子どもの特性(困りごとと強み)を正しく理解すること
  • 専門的な相談先につながること

ギフテッド教育に詳しい専門家やスクールでは、個別相談や体験イベント、オンライン説明会を行っている場合もあるので、まずは問い合わせて子どもの特性に合った環境かを質問してみることをお勧めします。

ギフテッドの子どもにとって、理解されない環境で過ごす時間は、とても大きな負担やストレスになります。

だからこそ大切なのは、まずその子自身の感じ方や特性を周囲が正しく理解することです。そして次に、その特性を否定されることなく、安心して学べる場に出会えることが、最初の目標になります。

Gifted Gazeは、子ども一人ひとりの可能性を、家庭・教育・社会の中でどのように支えていけるのかを、保護者の方と一緒に考えて見つけていける場でありたいと考えています。焦らず、比べず、その子のペースに合った環境を探していきましょう。

ギフテッドについて調べる中で感じる不安や迷いは、ご家庭によってさまざまです。Gifted Gazeでは、ギフテッドのお子さんに関するご相談も受け付けています。

感情のコントロールの難しさ、学校への伝え方、家庭での関わり方などについても、専門的な視点から整理し、それぞれのご家庭に合った方向性を一緒に考えることができます。

わが子がギフテッド(Gifted)かもしれない、と思ったら、まずは「ギフテッド診断」テストを受けてみることもおすすめです。

「ギフテッド診断」テストでは、子どものIQ(知能指数)や行動特性、才能のバランスを多くの側面から確認することができます。

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